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2011年02月のアーカイブ
「風邪だと思うのですが、最近急に、咳、クシャミが酷くなって・・・」と来院されたコ。 体温を測ったり、聴診をしたり、アチコチ診ていると、口元に黒い糸が付いている事に気が付きました。 「何だろう?」と思って取ろうとしますが、嫌がってなかなか取らせてくれません。 何とか摘み上げて、ソロソロと引くと、ズルズルと約40cmの糸状のゴムが出てきました。 「これに見覚えはありませんか?」と尋ねると、何日か前に髪ゴムをイタズラしたらしい。 「咳やクシャミが出始めたのは、その後からではありませんか?」「・・・・」
一端が歯に挟まって引っ掛かったまま、長さから言って胃まで達していたはずのゴム。 咳やクシャミの原因はどうやらこのゴムらしい。 「咳、クシャミ」=「風邪」と先入観を持っていたら、見逃していたかもしれません。 改めて、「先入観を持たず、キチンと診る」、事の大切さを痛感しました。
それと、もし、皆さんが飼犬、猫等の口やお尻(肛門)から糸などが垂れ下がっていても、決して無理に引っ張らないで下さいね。 無理に引っ張ると、腸を傷付けてしまう事があります。 お尻から糸が垂れ下がっていたら、引っ張らず、垂れ下がった部分だけを切るだけにして、後は動物病院に任せてください。
初めて診察した時の「ワンちゃん」は既に18歳でした。 体重20kgを優に越える大型犬ですから、ヒトの年齢に換算すれば、100歳近い高齢です。 既に筋量が落ちて、ふらつきながら歩いていました。 いつも、手入れの行き届いた真っ白な毛並みで、若い頃はさぞ立派な犬だったんだろうなと思います。
この2年の間にも少しずつ、確実に老衰が進み、ここ最近は、ほぼ完全看護状態で、認知障害も酷くなってきていました。
飼い主さんが悩み抜いて出された答えは、「安楽死」でした。
自分は通常、こう言うケースでは「最期まで看取ってあげてください。」とお願いする事が殆どです。 でも、飼い主さんご夫婦が長い間、本当に献身的な介護をされて来られた事は充分承知していました。 お年を召した飼い主さんにとって、体重が20kgを越えるワンちゃんは、オシッコ、ウンチの世話だけでもかなりの重労働だったはずです。 しかも、いつも真っ白のまま綺麗にされて。
たった一晩なのに、「昨夜は何度もオシッコに起こされて・・・こんな事続けていたらこっちが参っちゃいますよ。」と弱音ばかりの飼い主さんも珍しくないなか、ワンちゃんが少しでも快適に過ごせるようにと、色々と相談に来られ、様々な工夫をされていました。
そんな飼い主さんの決断ですから・・・
今朝は、ここの所の寒さが少し緩みましたね。 やっぱり、氷点下10度近くなると、寒さで骨や関節が軋む様に感じますよね。 気温にすれば僅かな差なのかもしれませんけど、今朝の寒さは、随分違って感じました。
この時期、病院に来た飼い主さんから「ヒトの風邪が、犬や猫に伝染しますか?」とか、逆に「ウチには小さな子供がいるのですが、犬(猫)の風邪が伝染しますか?」とよく聞かれます。
「寒さ」と「乾燥」、動物にとっても、ヒトにとっても風邪をひきやすい時期である事は間違いないと思います。 ただ、風邪のウイルスにも宿主特異性があり、また動物にも種特異性がありますから、通常では相互に感染する事はないと考えられています。 自分は、そう答えています。
昨日、フェレットを連れて来院された飼い主さんに、「私たち二人、インフルエンザだったんですけど、フェレットに伝染しますか?」と聞かれ、つい風邪と同じように答えてしまいました。 すぐに「はっ!!」と気付いて、「すいません、訂正します。」と、フェレットにはヒトと同じようにA型、B型のインフルエンザに感受性があることをお伝えしました。 しかも、お連れになったフェレットの症状は、恐らくインフルエンザ感染症でした。 ただ、殆どはヒトからフェレットへの感染で、フェレットからヒトへの感染は少ないと言われています。