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2010年03月のアーカイブ
北海道で馬の仕事をしていた頃に時々お世話になっていた、先輩獣医師のブログをいつも読んでいるんですが、ここ4日間の話題がずーっと「睡眠不足」だったので、失礼ながら笑っちゃいました。
日高で馬を診る獣医師をしていたら、この時期殆どの人が寝不足ですから。 自分も2月~5月位の平均睡眠時間は2、3時間と言ったところでした。 そう言えば、あの頃は自分も「睡眠不足自慢」みたいな話をよくしていましたね。 別に愚痴ってわけでもなくて、話せば仕事が楽になるわけでもお給料が上がるわけでもないんですけどね。 「自分はこんなに頑張ってる。」って誰かに話したいんですよね、多分。 誰かに知ってもらえるだけでも、ちょっと張り合いになるって言いますか。
今の仕事でも、「睡眠不足」は結構ありますけど、出来るだけ表に出さないように意識してるつもりなんです。 表に出しても、良い事は何もないですから。 来院される方に、自分が「疲れてる」とか「寝てない」とかは関係ないですもんね。
それでも、誰かに言いたい時は、ブログにさり気なーく、何気なーく書くかも知れません(笑)。
狂犬病予防注射の葉書が届いて、問い合わせが急増しています。 予防注射は「○月□日△時にXX公民館で」と言う、集合注射でしか受けられないと思っている方もまだ結構いるようです。 お葉書をお持ち頂けば、動物病院でも接種できますので、ご都合に合わせてお連れ下さい。 ワンちゃんが沢山集まる集合注射では、ワンちゃんも興奮しますし思わぬ事故に繋がる事もあります。 特に高齢犬や健康に不安のあるワンちゃんは、動物病院での接種をお勧めします。
また、混合ワクチンの接種時にもお話していますが、狂犬病ワクチンでもアレルギーが出る事があります。 何かあっても、すぐに対応できるように、出来るだけ早い時間の接種をお勧めしています。
自分が、今のアスカを飼い始めたのは北海道で仕事をしていた時で、当時は牧場内に住んでいました。 近所の牧場に、シェルティーをファミリーで飼っている方がいて、ちょっと憧れていたんです。 お父さん犬、お母さん犬の周りで仔犬達が追いかけっこしてるんですよ、しかもロケーションは牧場! そりゃあ絵になりますよ。 ・・・ 結局、奥さんの反対なんかもあって、ファミリー飼いの野望は諦めたんですけどね。
でも、今になって思えば実現しなくて良かったですよ。 1日サボるとすぐ毛球が出来ちゃう、アスカの毛の手入れだけでも、時々「あー、面倒臭い!」って思うような自分ですから、それがファミリーになったらどうなる事か。
手間の問題、金銭的な問題、自分達の生活との関わり方の問題、冷静に考えると多頭飼育は本当に大変だと思います。 1頭1頭に対して責任を持たないといけませんからね。
毛の手入れ以外は殆ど手の掛からないアスカも今年で12歳、結構いい年になりました。

狂犬病の予防注射のように、飼い主の義務として法律で定められているものは別として、混合ワクチンにしても、フィラリアの予防、ノミ・ダニ、その他の寄生虫の予防、駆除にしても、避妊、去勢手術にしても、動物達の健康のためにお勧めしているわけではありますが、飼い主さんに「ウチはいいです。」って言われてしまえば強制するような事ではありません。
通常の診察も同じで、手術を受ければ助かるかもしれないケースや、毎日のお薬を続ければ、苦痛も少なく長生き出来るであろうケースでも、飼い主さんに「そんなにお金が掛かるなら、ウチでは無理です。」って言われてしまえば、悔しい思いは残りますがそれ以上無理強いする事はできません。
最近では、動物でも飼い主さんが望まれれば、ヒトの医療となんら変わらない最先端の高度医療を受ける事ができます。 当然、それらの費用もヒト並に、いや健康保険が無い事を考えればむしろ高額になるかもしれません。 高度医療を望む飼い主さんが多くなれば、更に医療は進化して行くでしょう。 CTやMRI検査、透析、臓器移植・・・動物でもそう言う診療が特別ではない時代が来るかも知れません。
さて、皆さんはどうしますか?
昨日は、「上小飼犬管理対策協議会」の定期総会がありまして、4月から始まる平成22年度の狂犬病予防注射の最終打ち合わせをしてきました。
ちなみに、22年度から「注射済み票」「鑑札票」のサイズが小さくなります。 下の写真ですが、上の青色の札が平成21年度、下のオレンジの札が平成22年度の「注射済み票」です。
本来、「鑑札」「注射済み票」は首輪などに付けて、ワンちゃん自身が携帯するのが原則になっています。 近年では、小型犬の頭数が中・大型犬の頭数を上回るようになっていますので、「小型犬の首輪にも付けられるように」と言うことで札も小型化されたそうです。 でも、かなり小さいので、失くさないように気を付けないと。
あと、玄関先などに貼る「犬」の丸いシールも変わりました。 これまでは、色が変わって毎年度配付されていましたが、22年度からは統一されて、年度単位ではなくなりました。
昨年の夏休みに病院の職場体験研修(インターシップ)をした、高校生さん達の発表会が2月3日にありました。 招待状を頂いていたのですが、病院の診察もあって伺う事は出来ませんでした。 先日、それらをまとめた冊子が送られて来ました。
インターシップは、単純な職業体験ではなくて、将来を見据えた学生さんと企業とのマッチングの場でもあります。 例えば、今、動物看護士を目指す専門学校でも、半数近くの学生さんは動物病院に就職しないそうです。 学校で学び、動物病院で研修する中で、「動物看護士」と言う仕事が実は地味で、大変で、危険なものだと知り挫折してしまうんだそうです。 初めから「動物看護士」を目指してる学生さんでさえそんな状態ですから、実際に会社に入ってから「こんな仕事だなんて知らなかった。」って感じるヒトは少なくないはず。 これから自分の進路を決めて行く、高2の夏にこう言う体験が出来るのはとても意味のある事だと思います。
送られて来た冊子は、文章や感想などに高校生らしい幼さを感じつつ、とても楽しく読ませて頂きました。 特に興味深かったのは、介護施設や老人ホームなど、自分が高校生だったらむしろ敬遠していたかも知れない所を研修先に選んでいた高校生がとても多かった事です。 どう表現したら良いのか分からないのですが、感心したと言うか、なんとなく安心しました。
そろそろ、終業式、卒業式ですね。
6日の「啓蟄」に合わせて、ノミ・ダニの駆除について書くつもりだったのですが、その後冬に逆戻りしてしまったので、すっかりタイミングを逃してしまいました。
そうこうしているうちに、昨日、相次いで、「ダニが付いてしまった。」との理由で来院がありました。 例年、3月の後半、青草が伸びてくる頃になると、「マダニ」での来院が一気に多くなります。 マダニは、草の葉先で犬や猫、場合によってはヒトが通り掛るのを待っています。 特に春先、冬毛の生え換わり時期には、毛球を吐き出すために草を食べたがるワンちゃんが増えますから、マダニの格好のターゲットになりますね。
現在、マダニの駆除には「スポットオン」タイプの駆虫剤が多く使われています。 幾つかのメーカーがありますが、殆どのものは約1ヶ月効果が持続します。 ホームセンターなどでも駆虫剤を買う事が出来ます。 確かにお値段は手頃なのですが、医薬部外品ですので効果もそれなりですし、殆どの製品はシャンプーをすると効果がなくなってしまうようです。
ノミは気温が13℃を越えるとライフサイクルが循環します。 つまり、13℃を越えると、冬の間は家の中に限られていたノミの繁殖が、野外でも行われるようになるので、一気に増えてくると言うわけです。 駆虫剤は、基本的に「マダニ」と共通です。
お散歩が楽しくなるこれからの時期、「ノミ・ダニ」対策もお忘れなく。
昨日は、診察終了後に脱出した頬袋の摘出手術をしました。
ハムスターは頬袋に餌を貯め込みます。 その姿はとても可愛らしいのですが、時に炎症、感染によって反転、脱出してしまう事があります。 特にジャンガリアンハムスターに多いようです。 ヒマワリの種などで頬袋に傷を付けたり、頬袋に貯めた餌が腐敗することなどによる事が多いので、予防には普段の餌の管理が大切です。 「ハムスターにはヒマワリの種」と言うイメージが強いようで、来院される飼い主さんの中にはヒマワリの種を主食にしている方もいる位ですが、実際は脂肪分の多い種子、例えばヒマワリの種、ピーナッツ、胡桃、アーモンドなどは、あまりお勧めできません。
昨日、「当たり」について書いていたら、色々と思い出すことがあったので、興味もないだろうとは思いますけど、もう少しだけ。
「当たり」に関連した言葉で、「(引っ)掛かる」とか「折り合い」などの表現があります。 これらは、競馬の中継などでもよく耳にする言葉だと思います。
騎手は、馬の気性や脚質、他の馬との関係、距離、馬場の状態などからそのレース展開のプランを立てています。 「最初っから飛ばして他の馬に差をつけて逃げ切ろう。」とか「途中までは抑えて、力を貯めて最後一気に抜き去ろう。」とか。 でも、やる気になってしまった馬は、騎手の制止を振り切って、後先考えずに突っ走ってしまう事があります。 これを「(引っ)掛かった」状態と表現します。 騎手は「掛かり」気味の馬をなだめすかしてコントロールしようとするわけですが、手綱などを使って強引に制御しようとして馬がイヤイヤしたり、馬と騎手がうまく意思の疎通が出来ずにギクシャクしてしまった状態を「折り合いを欠く」と表現します。 「折り合い」を欠くと、まず馬が気持ち良く走れないし、無駄なスタミナを使ってしまう事になります。 思いっ切り、騎手の腕の差が出る所なんです。 「天才」と言われる武豊騎手の凄さは、どんな馬とも喧嘩せず、うまく「折り合い」付けるところなんだろーなって思います。 誰にでも出来る事じゃないんですよね。 きっと「当たり」が柔らかいんでしょうね。
競馬用語って、誰かが意図的に作ったものじゃなくて、仕事をしていく中で自然に生まれてきた言い回しなんでしょうね。 理屈や技術論だけでは説明できない、感覚的なものを上手に表している言葉が多いですから。
久し振りのお天気。 とても気持ちいいです。
「動物達って、好きなヒトと嫌いなヒトをすぐに見分けますよね。」って飼い主さんがよく言われます。 自分達から見ても、その差がよく分からないのですけど、確かに吠えられやすいヒトとそうでないヒトがいるんですよね。 自分などは仕事柄、動物達に好かれる立場ではないと思うんですけど、「この子、先生の事が大好きで・・・。」と、お世辞にでも飼い主さんにそう言ってもらうとやっぱり嬉しいです。
自分で言うのは嫌味なんですけど、馬の仕事をしていた頃からあまり動物に嫌われなかったような気がします。 他の先生が注射を打とうとすると暴れる馬が、自分の時には大人しくスッと打たせてくれるとか、そう言うことが時々ありました。 馬の世界では、騎乗技術や取り扱い術を評価する時に、馬への「当たり」と言う表現を使う事がよくあります。 例えば「お前は、馬への当たりが強すぎる。」とか、逆に「あいつは、馬への当たりが柔らかい(或いは優しい)」とか。 「当たり」のコツは、経験や技術で身に付く部分もありますが、センスと言うか、理屈や言葉では表現できない感覚的な部分も大きいようです。 競走馬に直接関わる人たちは、全員がプロですから、この評価は結構シビアなんです。 死活問題ですから。 一緒に仕事をしていた仲間でも、特に馬に乗る仕事の人たちはこの問題で悩んでいる子が多かったです。
病院での暖房はエアコンでまかなっているのですが、寒い時期には特に朝の補助暖房として、石油ファンヒーターを使っています。 それが、昨日壊れてしまいました・・・ もう、この時期だから新しいのを買うのもなぁ。 今修理に出しても、帰ってくる頃には暖かいだろうし。 でも、今週に入って毎朝寒いし・・・。
普段の診察の中で、犬や猫の問題行動についての相談は少なくありません。 相談に対してアドバイスをしようとする時に、どのような言い方をしたら良いものかいつも迷います。 と言うのも、答えそのものはとても簡単だったりするのですが、問題の原因がワンちゃん達よりも、むしろ飼い主さん側にあることが多いからです。 更に、そう言う飼い主さんは、犬や猫達にとても愛情を持っていますし、本人は良かれと思ってしている事が多いからです。 そう言う飼い主さんは、ご自身が意識している以上に、精神的に犬や猫に依存もしています。 自分達から見れば、明らかに「問題行動」なんですけど、飼い主さんには「微笑ましいエピソード」だったりする事もあります。 そのような飼い主さんの考え方を真っ向から否定しても、上手く行かないと思うんです。
考えてみると、自分もそうですけど、ペットに話しかける時には8割のヒトが「動物として」でなく「人間として」話しかけているのだそうです。 更に、お母さんが赤ちゃんに話しかける時の様な口調になる事が多いらしいです。 ペットの擬人化ですね。
病院に来られる飼い主さん達がよくこう言います。 「自分の大切な家族」「ウチの中で、自分の事を一番分かってくれるのはこの子なんです。」「子供達は憎まれ口ばかりで全然言う事をきかないけど、この子はいつも可愛い。」「私の言う事は、全て理解しています。」「この子は自分を犬だと思っていないんです。」・・・
犬や猫に自分の子供のような愛情を注ぐ事が悪いはずもありません。 ただ、飼い主さんは、犬や猫達を「ヒト」と見てしまっているので、自分と同じように理解する、自分と同じように感じる、自分と同じように考える、と思い込んでしまいます。 そこが、根本的な間違いの始まりなのかな?と自分は感じています。
今、発情期を迎えたメス猫達が多くなっていますよね。 家の周りでも、夜ともなると「ギャーギャー、フギャー!!」と物凄い鳴き声と、追いかけっこをして走り回っている音が聞こえてきます。 それに伴って、避妊手術の依頼が急増しています。 発情中でも、避妊手術は可能なのですが、子宮が充血して脆くなっており、出血し易い状態なので、手間も時間も掛かりますし、気も遣います。 でも、猫は交尾の刺激によって排卵する動物なので、発情が終わる待つと言っても数ヶ月掛かる事もありますから、飼い主さんとしては出来るだけ早く手術を受けたいと考えるのも分かりますけど。 やはり、計画的に、発情が来る前に手術を受けられる事をお勧めします。
それと、毎年の事ですが、猫同士の喧嘩で怪我をしての来院がとても増えています。 メス猫達が発情を迎えるこの時期は、オス猫達もかなり気が立っています。 当然、喧嘩も増えるのでしょう。
猫達の喧嘩傷は、受傷した当初は大した傷には見えませんけど、ばい菌が入り易いので後から化膿してしまうことが多いです。 膿瘍が破れたり、大きく腫れあがったり、跛行を見せたり、本当に具合が悪くなってから気が付く事が殆どです。 それに、喧嘩傷は猫の白血病ウイルス感染症や、後天性免疫不全症(猫エイズ)の主要な感染経路にもなります。
しょっちゅう怪我をして病院に来る猫の飼い主さんに去勢手術をお勧めしたのですが、「去勢なんかしたら弱くなって、縄張りが守れなくなっちゃうじゃないですか?」と反論されてしまいました。 飼い猫に、命がけで守らなければならない縄張りもないだろうに・・・とは思うのですが(笑)。
雛祭り。 ちっちゃいですけど、うちの雛人形です。
先週、まだ若い鳩が保護されてきました。 傷から見て、恐らくカラスの仕業かと。 傷は深く、両脚も動かない状態で、まず助からないだろうと思いました。 「野生の動物ですから・・・、保護された場所に戻しておくのもひとつの方法かも知れません。」と伝えたのですが、結局そうは出来ず病院で世話をする事にしました。
治療を続けたのですが、残念ながら、3日目の朝には冷たくなってしまいました。 でも、孔雀のように尾羽を綺麗に広げ、まったく崩れることなく、まるで生きているかのような姿でした。 なんだか、とても気高く感じました。