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2009年02月のアーカイブ
「今度、孫が生まれるんですけど、猫をそのまま飼っていていいものでしょうか?」 今日も、診察時にミィちゃんの飼い主さんに聞かれました。 確かに、お孫さんは大切ですよね、心配なのも分かります。 噛むとか、引っ掻くとか、直接的な問題は、絶対に無いとは言えません。 (でも、まぁ普通、猫の方から仕掛ける事は無い様に思いますけども・・・。) トキソプラズマなどの寄生虫などは、気になるようであれば、事前に検査をしておけばよいと思います。 その他にも、気を付けておかねばならない人畜共通伝染病はありますけど、手を洗うとか、駆虫やワクチン接種等、衛生面や犬猫の飼育管理がしっかり出来ていれば、そう神経質になる必要は無いと思いますよ。 そもそも、病気の全てを犬や猫が運んでくるわけではありませんし。
前回、「花粉症にならない9か条」と言う記事をご紹介したのですが、その中に
④猫、犬を家の中で飼育する
という項目があったのに気が付きました?
実際、ペットを飼っている家庭内の床、空気中にある犬、猫由来のアレルゲンは、それぞれ、飼っていない家庭の50倍~400倍も多いそうです。 アトピー性皮膚炎や喘息で苦労されている方も大勢います。 笑い話のようですけど、「猫アレルギーの獣医師、動物看護士」って言うのも珍しくはありません。
その反面、1999年にHesselmarが乳児期に犬猫を飼育すると、学童期の気管支喘息罹患率低い事を報告しています。 その後も「衛生仮説」との関連で、乳幼児期に犬猫を飼育していると、アレルゲンの感作やアレルギーの発症が抑えられるとする研究報告がいくつも出されています。
やっぱり、何事でもプラス面とマイナス面があるって事です。
ウチの子供達は、猫よりも小さかった頃から犬や猫と同じ部屋で育ってきました。 その事によって、何が良かったのか、悪かったのか、全く分かりません。
ちょっと前まで、インフルエンザで大騒ぎだったのに、今は花粉症の話題ばかり。 テレビって、何でもかんでも使い捨てだなぁって思いますよね。
それはともかく、2月23日に理研横浜研究所で報道関係者を対象に開かれた「製薬協プレスツアー」(主催=日本製薬工業協会)で、理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターの谷口克センター長は「スギ花粉症ワクチン開発」と題して講演し、以下の「花粉症にならないための9か条」を紹介したそうです。
①生後早期にBCGを接種させる
②幼児期からヨーグルトなど乳酸菌飲食物を摂取させる
③小児期にはなるべく抗生物質を使わない
④猫、犬を家の中で飼育する
⑤早期に託児所などに預け、細菌感染の機会を増やす
⑥適度に不衛生な環境を維持する
⑦狭い家で、子だくさんの状態で育てる
⑧農家で育てる
⑨手や顔を洗う回数を少なくする
先生は、説明する上で分かりやすいように、具体的な例えを提示されたのだと思いますけど。 これだけを抜き出して、「9か条」とかって言われちゃうと、笑っちゃいますよね。 特に⑥~⑧
20年程前にイギリスのStrachan博士が、「衛生環境の改善や少子化に伴う乳幼児期の感染症リスクの低下がアレルギー増加の一因ではないか」という『衛生仮説』を提唱しています。 当時は、免疫学的な裏付けが不充分で、あまり受け入れられなかったのだそうですけど、最近、改めて注目されるようになっています。 要するに、環境が衛生的になったり、抗生剤などの感染症に対する薬が発達した事で、ヒトの免疫力の発達が悪くなったという事なんですね。
確かに、一時期、何でもかんでも抗菌、抗菌って、「抗菌タオル」「抗菌食器」「抗菌玩具」「抗菌便座」「抗菌ドアノブ」果ては「抗菌砂場」まで・・・衛生観念もそこまで行くと過剰と言うより異常な感じがしていました。 反面、衛生的になったり、薬が良くなった事で、感染症によって失われる小さな命は確実に減ったはずですから、一概にそれが悪いとは言えません。
やっぱり、バランスの問題で、一方に偏り過ぎるとどこかに歪が出るんですね。 自分に都合よく環境を変えるんじゃなくて、自分を取り巻く環境と共生しないとって事ですかね。
病院のカウンターにおいている、「日本聴導犬協会」の募金箱。 いつも御協力ありがとうございます。
今回の募金分のお礼状が届きました。
http://www.hearingdog.or.jp
ワンちゃんによって、適性はあるでしょうし、誰でも聴導犬になれるわけではないのでしょうけど、聴導犬の殆どはMIXで、捨てられたり、虐待を受けていたコ達なのだそうです。 聴導犬を必要としている方にとっても、聴導犬になるワンちゃん達にとっても、幸せな事業ですよね。
ピケちゃんが、来院しました。 傷も癒え、特にこれと言った後遺症も無いようです。 「もう元気で、元気で、家中を飛び回ってます。」と飼い主さん。 いや、「次の来院までは、狭いケージ、サークル内でおとなしく生活させてください。」ってお願いしたはずなんですけど・・・・・・
フェリウェイ「FELIWAY」をご存知ですか? 有効成分は、猫のフェイシャルフェロモン類縁化合物で、尿マーキングの抑制や、環境ストレスの緩和を目的に使用します。 コンセントに差して、部屋全体に拡散させる”リキッド”タイプと、特定の場所に吹きかけて使う”スプレー”タイプがあります。
が、現在輸入が止まって、国内での入手が困難な状況になっています。 特に、リキッドは全く手に入りません。 当院の飼い主さんで、フェリウェイを使われている方はそれ程多いわけではありません。 ただ、使っている方の中には「フェリウェイを使っている時はおとなしくしているのに、なくなってしまうと凶暴になって・・・」と切実なケースもあって、今、一生懸命探している状態です。
「輸入が再開されても、価格がかなり上がってしまうかも。」とも言われています。 当面は、残り僅かなスプレーで繋いで頂きながら、輸入再開を待つしかないようです。
昨日、「どんなに慣れている犬でも、放すと危ない。」なんて、偉そうな事を書きました。 交通事故ではありませんけど、自分にもヒヤッと経験があります。
当時、自分は北海道で牧場の中に住んでいました。 家は、放牧地に囲まれて、放牧地には、馬が走り回っている環境でした。 仕事が終わって家に戻る時には、馬たちは厩舎に入っているので、放牧地はアスカにとって良い遊び場になりました。 アスカが来て間もない頃、臆病なアスカは自分の周りを離れず、くっ付いて歩いていたので、安心してつい目を離してしまいました。 気が付くと、モコモコのぬいぐるみみたいなアスカが、放牧地を奥に向かってトコトコと歩いて行きます。 慌てて追いかけましたけど、時々振り返りはするものの、奥へ奥へ止まる気配はありません。 こちらが走ると、アスカも喜んで走ってしまう。 まだ、自分の名前がアスカだとも理解できていない時期でした。
その時、自分が心配していたのは、アスカがそのまま「隣の牧場に入ってしまったらどうしよう。」って事でした。 放牧地に入り込んだ犬が、放牧地の馬を追廻し、怪我をさせてしまう、そんな事件は、北海道の日高では珍しくない事でしたから。 もし、ウチの犬のせいでそんな事になれば・・・、何百万、何千万もの損害を相手に負わせてしまいますし、自分の立場上、ココで仕事を続けるのは難しくなると思いました。 幸い、アスカはお隣の牧場の手前で止まってくれましたが、それ以来、安易に放す事が怖くなりましたし、リードのしつけを徹底するようになりました。
反対の経験もあります。 学生の頃、飛び出してきた犬を避けるためにバイクでこけてしまいました。 慌てて駆け寄ってきた飼い主さんは「○○ちゃん、気を付けなくちゃだめじゃない。 ホラ、お兄さんにごめんなさいしなさい。」などと言いながら、犬を抱き上げて、その場からさっさといなくなってしまいました。 「えっー!バキバキになった俺のバイクは?・・・」
どちらも、今となっては笑い話です。
だから、ピケちゃんには助かってもらわないと。